私たちが一番身近に感じることができる宇宙はGPSかもしれません。あまりにも簡単で便利に利用できるので、その実体と偉大さはあまり知られていないようです。GPSは私たちの生活に浸透するまでには、長い挑戦の歴史がありました。 今もGPSは発展し続けています。
一番身近な活用例としては、カーナビや携帯電話でも利用できるパーソナルナビなどがすぐに思い浮かぶと思いますが、実はGPSを利用した地殻変動の観測、津波警報システム、粗大ごみの不法投棄監視など、測位とは無関係と思われるような場面でも私たちの生活をサポートしてくれています。
・ 地殻変動の測定、地震・火山噴火予測
・ ゴミの不法投棄の監視
・ 荷物の位置情報の管理
・ バスやタクシーの運行情報サービス
・ 子供や高齢者の徘徊時の位置情報サービス
・ 津波の監視
・ 犯罪・盗難の防止
・ 天気予報
・ 地図の作成
・ 農作物の監視
・ 道路工事
・ 貨物の積み降ろし
携帯電話は、今やほとんどの人が持つコミュニケーションツールであり、私たちの生活に欠かせないものです。自由に利用できる反面、「どこからでもかけられる」ことによってで起きている問題の一つが緊急通報です。
全体の約半数の通報が携帯電話からの通報で、掛けている人も興奮状態であることが多く、一刻を争う緊急事態で場所の特定に時間がかかるという問題があります。
例えば、緊急時に位置を特定する際、携帯から衛星をキャッチし、測位を行うために最適なGPSで位置を瞬時に計算し、測位情報を緊急通報と同時に送ることができれば、ピンポイントですばやく位置が特定でき、救急車や消防車、警察がすぐに駆けつけることができます。緊急時は、より速く、より的確に情報を伝えることが要求されることから、GPSが果たす役割は大きいと考えられています。
米国では、E911(E=Enhanced)が法制度化され、緊急通報の際に発信者の場所も同時に送信することが既に義務付けられています。日本でも、緊急通報の際に発信者の位置を通知することが義務化され、警察、消防、海上保安庁へ携帯電話をかけたときに、発信者がどこにいるのか、その位置情報を自動的に通知するシステム「緊急通報位置通知」の運用が2007年4月からスタートしています。
従業員の管理・団体旅行にも最適!
重機、バイクなどの盗難防止にも利用可能!